去る6月3日早朝(おそらく8時頃)、我々が六本木にて運営するmagical, ARTROOMのドアがこじ開けられ、アーティスト、ヤマタカEYE氏及び土川藍+小林亮平氏の作品計105点が、2人組の何者かによって盗まれる事件が起きました。警備用のカメラに犯人が映っていましたし、麻布警察署によって、犯人の指紋割り出しなどの捜査が始まっています。我々は、この「事件」をアーティスト及び、新人を発掘しようとするmagicalに対する由々しき妨害・犯罪と考え、webにて、犯人に向けたメッセージを発してきました。また、日経新聞や日本テレビなどが、とり上げてくれ、ART
iTの編集長・小崎氏や、海外からはギャビン・ブラウンなど、たくさんの人からの励ましと応援をいただきました。
「事件」から約2週間後、驚くべきことが起こりました。京都のARTZONEに、作品が宅配便で返送されてきたのです。ARTZONEは、magicalでの展覧会の前に、この展覧会「ONGALOO」を立ち上げたギャラリーで、犯人たちは、その事情もよく知っていたのでしょう。ゆうパック2個(1つはダンボール箱、1つは袋)に、作品が無造作に入れられ(しかし、ダンボールの中には奇妙にも、ヤマタカEYE氏の所蔵でないモノ、例えば叶姉妹の写真集なども同封されていました。なぜなのか、今のところさっぱりわかりません)、送られてきたのです。差出人は茨城県水戸、本名かどうかはわかりませんが名前が書かれ、電話番号(これは、かけてみましたが、現在使われておりません、とのこと)まで書き込まれていました。写真集などについた指紋に基づき、現在、麻布警察署が犯人の割り出しに取りかかっています。
さて、展覧会を立ち上げる時に、出品作をすべてデジカメで撮影し、ファイルにしてありましたので、早速調査しました。その結果、ほとんどのものは返還されてきたのですが、5点のみ未返還であることがわかりました。犯人は、ほとんど返したから、5点ぐらいならいいじゃないか——などと軽く考えているのでしょうか。まったくもって自分勝手な輩だと、ますます怒りが込み上げてきます。作品に惚れ、正規の手続きで購入されたのであればまだしも、犯人には、ただ自分一人が作品を欲しいという、いじましい身勝手さだけがそこにあるだけです。犯人はヤマタカEYE氏の熱狂的ファンなのでしょうが、犯人の行動からは、全く「愛」が感じられません。甘ったれたヤツです。
我々はちょうど、リトルモアから『ONGALOO』というタイトルの作品集を出版することになっていました。盗難にあった時も、作品の最終スキャニングのために、集めておいたものが全て、運悪く持っていかれてしまったのです。一時は、出版ももう絶望的と思われていたのですが、この返還で可能になったとはいえ、その5点については「白紙」のままです。
犯人よ、おまえは最低だ。そんなことをして、何がうれしいのですか。他人に見せれば、すぐ噂になるでしょう。誰にも見せられない作品とは、何と無残なことか。もう一度、よく考えて、必ず最後の一枚まで、返還すべきです。我々は、絶対に、最後の一枚が返ってくるまで、犯人よ、おまえを許すことなど決してない。
2006年6月24日
magical, ARTROOMメンバー
市原研太郎、岡田聡、後藤繁雄、ヒロ杉山、吉井仁実
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