専門学校の課題では印刷物のようにかちっとしたフラットな作品を描いてました。課題とは別に好きで描いているものは筆の跡を強調して描くようになっていって、今のような作品になりました。

——髪の毛のようなモチーフはどうやって選んでいるのですか?

眼につくものです。

——印刷物や写真は使う?

使いません。以前は自分で撮った写真をトレースしてましたが。最近は、全然違うものに変形させたいという気持ちが強いです。

——紙の大きさや形がばらばらなのはどうして?

形に収まらないものにしたいんです。眼で見ている時、フレーミングされないでそれ自体だけが見えるっていうのが大事です。

——宙に浮いている感じがするよねえ。眼鏡の形だけ見ても。

そうですね。興味を持ったら顔も見ない、女の人でも。綺麗
な人だったら見ますけど。

——髪型を見ちゃったりとか?

綺麗じゃない人だったら髪の毛も見ます。でも髪の毛がすごい綺麗な人でも髪に目がいきます。

——綺麗なものを探してるのかな?

探してるかもしれないですね。

——綺麗なものってなんだろう?

宝石とかが綺麗なものっていう刷りこみがたぶんあるけど、それは本当に綺麗っていうのかなと疑問に思います。綺麗の中に収まらないもの、「綺麗」よりもっと上の言葉で表せるものを描きたい、見せたい、見たい。

——それはすごく見たい?

すごく見たいです。それがあればいいぐらい。